私の野菜栽培の理念
私の栽培はじっくり育てるを基本にしています。ホームページのトップを見て頂ければわかると思いますが高さが5mもあるガラス温室です。
この中で季節の野菜をじっくり育てています。普通なら温室でそれなりの設備を利用して早く大きくすれば回転率も上がり収益増に結びつけた方がいいように思われがちですが、
私は全く逆の栽培を選択しました。30歳代の時イタリアに視察を兼ねて行きました。そこで出会った農家の方からスローフードのお話を聞かせていただきました。
要は旬の美味しい時期に美味しく食べることですが、野菜を口に運んだ時衝撃的な旨さを感じました。これはなんだ!!私が栽培している野菜と比べてみても濃い味が
しているではありませんか。これが本場の味かと思いましたがそうではなかったのです。ここから後は購入していただいた方にしかわかりません。
たとえば冬野菜のサニーレタスを例に上げると命名した神田市場の室野直人課長さんの想いからかなり逸脱した商品になり過ぎています。早く大きく育てる栽培に固執して
本来の太陽の輝く赤色が薄れ個体も張りが無い物が平然と流通しているのをスーパーで見ると野菜の美味しさを実感していただけないなと痛感しています。
野菜離れが進むのも当たり前のように感じます。駆け出しの頃帝国ホテルの村上信夫総料理長から洋野菜の特徴や使い方について学ばせていただきました。
その教えが今でも脳裏にどっしりと腰を据えています。
私がイタリア野菜の栽培にいくらこだわってもお店に来てお客様に喜んで頂けなければお店の役には立てないので、お互いが繁盛して良くなるようなイタリア野菜の栽培を目指していく
決意で今後も私は美味しい野菜を届けることへの責任を果たしていきたいと思っています。
昨日調理師学校の生徒40名ほど来られて野菜の説明を含めてお話したことが書きたくなってブログにしたためました。
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