有名になっても、私が肝に銘じていること。
それは、「誰のために作るのか?」ということです。
レストランに指名買いされるほどの評判をもらっても、実際に召し上がるのはお客様。プロのシェフに気に入られる味ばかりをめざして、一般のお客様のことを忘れては、本末転倒だ、と。
だから私は、野菜が少し優しい味わいになるよう、心を配っているのです。
本来の味の、7~8割程度におさえるそうなのです。この加減が、とっても難しいのだとか。
「ヨーロッパと同じように育てたら、日本人には味が強すぎるんじゃないかな。」
顔も名前も分からないけれど、召し上がってくれる誰かのためなら、労を惜しまない。
そんな私の野菜たち。どうぞお召仕上がりください。