美味しさへのこだわり
美味しい野菜で皆さんが思い描かれることは有機栽培された野菜だと思います。絶対そうだと信じている方も多いと思います。しかし、実際の栽培はそれだけ単純ではありません。栽培にはいろいろな要素が関係しています。当園でも有機栽培が主体ですが、有機質肥料の種類、品質、量、施肥の仕方、適切な栽培時期、必要な空間、収穫の時期など複雑に絡み合っています。全てを説明する事はここではできませんので栽培時期と収穫の状態について他の農家さんと違う点をお話ししたいと思います。
ちょうどルッコラの収穫時期となっていますので説明しやすいので例にとって紹介していきます。栽培時期ですが植物が求めている最適な環境の時期が旬となり味、香り栄養素も高くなるのです。次に収穫状態ですが、通常でしたら播種して立派に株が育ったものを収穫するのが通常ですが私の場合はもう少し時間を置き花が出てくる頃に収穫をします。これは味とアレンジ品質の良さにこだわっているからです。人によっては茎があるので量目と価格に不満を持たれる方もいますが、私は味へのこだわりを変えるつもりはありません。なぜなら花を持ち始めた状態が本来の味も濃く栄養価値が最も高いからです。あるデパートで販売しているとお客さんからお宅のルッコラはどうしてこんなに高いのと言われたこともありますが、価格だけで評価されるのは残念なことです。 本場フランスの有名レストランチェーンのシェフにもこんなに美味しいルッコラはフランスにも無いとおっしゃっていただいたこともあります。ただ流通には乗りにくいのは事実ですから直接ご理解を頂いた方に販売する方法をとっています。他の野菜も個性と特徴が現れるように心がけて栽培しておりますのでよろしくお願いします。
バジルの収穫時期になればイタリア人のバジリコへのこだわりを書いてみたいと思います。
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