コラム

キャベツが丸く結球した経緯

野菜雑学

キャベツはもともとキャベツの原種でもお話ししたように丸く結球していませんでした。それが人や鳥に種が運ばれて過ごし易い地中海域から緯度の高い北欧あたりに長い年月をかけて移動するにしたがって

寒さから身を守るために少しずつ葉を内に重ねていく習性を身に着けて結球し春になれば保護された中心から卵の殻を破るがごとく立派な花茎を出して花を咲かせます。種の保存のために獲得した生理です。

キャベツを栽培していて春まで残ったキャベツが同じように成る光景を見かけられた方は多いと思います。植物も人も環境の変化に対応して生命をつなぐ努力を怠らなかった結果ですかね。

ちなみにキャベツがこんなに作りやすくなったのは日本人による品種改良があったからです。明治になって北海道に種が持ち込まれましたが、北海道では大きく結球するものの本州の南に

移動すると小松菜の様に丸くならなかったキャベツが日本人の手によって改良が進み丸く結球する様になりました。現在では生で食べることも多くなったので味、食感も良くなり食べやすくなりましたが

元来キャベツがが持ち合わせた機能性など失われたものもあります。

世界で栽培されるキャベツ種子のほぼ100%は日本で改良された品種が交配親として用いられています。明治時代に北欧から持ち込まれた種が世界に誇れる野菜になりました。

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