
土へのこだわり
野菜や果物を育てることができる土が地球にあることは私たち人間、動物にとって命をつなぐために最も重要な要素だと私は思っています。とかく農業は泥にまみれ汚い仕事だと思われていますが全ての食べ物は土が育ててくれた産物です。地球45憶年の生命の積み重ねで出来たものが土です。ファームの土地に落ち葉などの有機物を入れてやると微生物が繁殖しふかふかの土となり野菜を植えると喜び勇んで成長し豊かな恵みを私たちに提供してくれます。単純に土は砂と粘土が主な材料ですがそれに数億年の年月が育んだ微生物の世界が加わったものが豊かな土です。確かに近頃ではいくつかの野菜や花は一部水でも栽培されるようになりましたがお米など穀物は勿論家を建てる木材なども豊かな土壌があるから建築材を手に入れることができるのです。NASAでは火星の宇宙開発向けての研究がされていますが土を作り出すことは出来ないそうです。私も農家育ちですから先祖代々土は大事にしろと言われ続けてきました。しかし、土地を手放し住宅に変貌していく様子を見ていると残念でなりません。米騒動にしても宅地間の水田でお米を作っていても虫の発生を助長し作業面で収穫量も上がりません。規模拡大にしても難点だらけです。地球が長い年月をかけて恵みの大地を育ててくれたのに粗末に使いすぎていませんか?古臭いかもしれませんが農地は農業者にとって最も大切な宝で代々受け継がれていくことがふさわしいのだと思います。農家を継承されない方も多くいますが私は自分から洋野菜にのめりこんだことがきっかけで土地を継承することが出来ています。有名ホテル、レストラン、お米予約をいただいているお客様が私の野菜や果物に信頼を寄せてくれているのでとても幸せだと思います。
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