
土、大好き人間からの提言
昨日ネット記事に有機栽培と慣行栽培の違いで栄養素の違いの記事を拝見しました。私は35年以上野菜の生産に携わってきました。野菜の栄養は栽培時期や収穫時期によっても大きく違ってくると思います。もう一点栽培者の観点から言わせていただくと集約栽培による土地利用度が極端に高くなっていることも重要な要素であると私は考えています。栄養素の収奪による土地栄養の不足です。
溶液栽培は別にして土というものは生き物の塊です。ミネラルの鉄の含有量が少ないといわれますが台地には鉄がふんだんに含まれています。但し、微生物が作物に吸収できる鉄に変化させるには時間が必要です。昔は作物の収穫を終えると次の作物迄間をあけて土の状態を元に戻していましたし作物に必要な空間を十分に確保していました。現在のように密植した栽培もおこなわれていませんでした。必然的に栄養たっぷりの野菜が収獲できていたわけです。人類が宇宙に出かけようとしている現在の科学でも土を作ることができないといわれています。岩石惑星である地球が35億年の年月と水のおかげで風化して私たちに大きな恵みを与えてくれる大地となり作物を生産することができるのです。もっと土を利用面でも栽培面でも大事にすることが生命にとって必要なのではないでしょうか?
人類が継続して持続可能な状態を保つことこそが80億人の人類を維持していけるものと信じています。
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